北海道勤労者医療協会
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安心して出産したい−札幌病院の取り組み Part 1 (1)
北海道民医連新聞 2009.7

 「経済的に育てられないので子どもは諦める」「地域から産科医がいなくなった」「妊婦健診を受けていないからと入院を断られた」。出産を取り巻く環境は悪化を続け、少子化に歯止めがかかりません。子どもたちの健やかな成長と母親の支援をしている勤医協札幌病院のとりくみをシリーズで紹介します。

妊婦健診は無料?

「飛び込み出産」

 貧困と格差の広がりの中で、妊婦健診をほとんど受けずに分娩に臨む「飛び込み出産」が増えています。勤医協札幌病院助産師の佐藤さんは、「定期的な健診は安心・安全な出産のために欠かせません。特にB型肝炎やHIVなどの感染は母親や赤ちゃん、私たち職員の健康にも影響があり、事前の検査が必要です」と強調します。
 しかし実際には、未受診の妊婦が他の病院に入院を断られ、同病院に駆け込んでくるケースが少なくないと言います。 「そんな場合は私たちも緊張します」
 入院助産制度(注)の指定医療機関である同病院には別の事情も絡みます。
 ある生活保護利用者は、担当ケースワーカーから「生保なのになぜ妊娠した」「すぐに堕ろせ」などの暴言を受けたことがあり、暴言を恐れて健診を受けず、陣痛ギリギリになって役所に届け出たというのです。

自治体間に格差

 若い世代にとって「1回数千円」の妊婦健診費用は大きな負担です。「健診は高いので受けたくなかった」「未受診だと病院に断られると聞いたので仕方なく受けた」「2人目の時は、妊娠初期は受けなかった」…。妊婦健診の無料化を求めて運動してきた新日本婦人の会「あかちゃん小組」の母親たちの訴えは切実です。
 妊婦健診助成の拡充を求める運動にも押され、国は緊急経済対策の一環としてこれまで1人5回分(約5 万4千円)を、今年4月から2年間に限り「14回分は無料で受けられる」よう予算措置をとりました。助成額は1人当たり約11万8千円になり、「健診が無料になる」と誰もが思いました。
 しかし実際は、住む市町村で対応が異なりました。新婦入北海道本部の調べでは、費用を全額助成する江差町から3万3千800円の旭川市まで、市町村ごとにバラツキがあります。

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