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安心して出産したい−札幌病院の取り組み Part 2 (1)
北海道民医連新聞 2009.8

入院助産制度−札病は「最後の砦」

 2009年7月20日午前6時20分、前号で紹介した佐々木さん(仮名、34歳)が男児を出産しました。陣痛から分娩、産後回復期までを過ごす部屋で、4歳の娘さんも友達と一緒に分娩に立ち会いました。
 「本当に良かったです。みなさん親切でした。どの職員も区別なく一人ひとりの妊婦の状況を把握してくれました。『心配ごとがあれば何でも相談して』と言ってもらえたので、退院後も病院に電話をかけ、相談にのってもらいました。とても心強いです」
 入院出産費用は全国平均で42万円。健康保険加入者は出産育児一時金が38万円支給されますが、自己負担が生じる場合もあります。

札幌市の7割を

 「お金の心配をせずに出産できて良かった」。佐々木さんは入院助産制度を利用して出産しました。
 入院助産制度は、生活保護利用者や低所得の人が、自治体が指定する施設で出産する場合、国や自治体が出産費用を補助する制度。
 札幌市では勤医協札幌病院をはじめ3病院が指定を受け、札幌病院は北広島市など札幌市近郊の自治体の指定施設にもなっています。
 札幌病院の昨年度の分娩数は418件で、146件が入院助産制度を利用した出産でした。札幌市の同制度利用件数208件の約7 割に当たります。
 4病棟の助産師、五十川主任は「他の病院は入院助産のためのベッド数が決まっていて、札幌病院が紹介されるケースが少なくありません」と話します。市の担当者も「札幌病院がなければ制度を維持できない」と話します。
 指定施設数が限られているのは、公的な補助が33万円に抑えられ、病院収入が少なくなるのも要因です。産科医の減少で自分の住む地域に指定施設がなくなり、遠くまで行かなければ制度を利用できない地域も生まれています。その際の交通費は入院助産制度の対象外です。
 札幌病院の昨年度利用者の内訳は、生活保護世帯が 95人、国保などでの低所得世帯が51人でした。「北大などの留学生やその奥さんも国民健康保険に加入して入院助産制度を利用してます。中東、パキスタン、アフリカなど、イスラム圏の方たちが多いですね」と五十川さん。「外国人がよくお見舞にきていました。助産師さんるたちは電子辞書を使ったりして、カタコト英語で一生懸命に会話していました」と佐々木さん。

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