公益社団法人北海道勤労者医療協会
北海道勤医協の病院 北海道勤医協の診療所 老人保健施設・看護学校
「家族主義」への反論 分断される国民  湯浅 誠さん(3)
北海道民医連新聞 2012.07
 すると、「何のために税金を払ってきたのか」と思う人が増え、社会的に分裂していきます。現状を変えようと思っている人たちはたくさんいるのですが、残念ながら主流にはなっていません。それが今の現実です。
 私たちはそのことを前提に物事を考えていかなければなりません。

「異業種交流」で現状を変えよう

 現状を変えるために、ぜひ、「異業種交流」をやっていただきたいのです。仲間うちで集会を開いて「そうだ、そうだ」と思っても、仲間の人口構成は少しも変わりません。分かっている人は分かっているんだから、もういいじゃないですか。そうではなく、分かっていない人と、きちんと話をしましょう。
 世の中の少数の人が、「俺たちのいうことを聞かないのはおかしい」というのでは、永遠に変わりません。少数を多数に増やせなければ、どんな意見も通りません。ぜひ、違う意見の人と同じテーブルについて、その人たちがなぜ違う意見をもっているのかを聞いてください。違う意見の人がなぜその考えに至ったのかを、理解して接点を見いだし、お互いの理解をすり合わせていくことをしなければ、私たちが望むような状態にはなっていかないのです。

主権者として知恵と工夫を

 震災前の2011年はじめに、どんなことがあったか覚えているでしょうか?児童施設にランドセルが伊達直人の名義で送られてきました。それを機に30数年ぶりに、児童施設の基準が改善されました。でも、今はもう忘れ去られていますね。人の記憶はそういうものです。忘れっぽいことを踏まえて考えていくしかありません。
 民主党が政権につき、現在の状況があります。民主党以外に投票した人は、「自分には関係ない。そういう選択をしていない」と思っているとしたら、それは違うと言いたい。世論を広げてこれなかったから今の結果になっているわけですよね。自分たちの意見が多数をとることができず、世論を広げることができなかったのは、私たちひとりひとりの責任です。自分の責任を棚に上げることができないのが民主主義です。「政治が悪い」「マスコミが悪い」で済ませている人は、主権者としての自覚が足りないと思うのです。自分の意見を広げるために、知恵と工夫と時間を使いましょう。

 [1] [2] [3]